未分類 番外編 41.5 ユーマ 春雷だ。 東の空を見る。黒く湧き上がる雲が青空を覆い隠していた。 馬首をかえし、楓子を見る。雷鳴に動揺する馬を、たずなを引いて懸命に静めようとしていた。 「楓子、こっちだ」 馬を近づけると、細い腕がこちらに伸ばされた。脇の下をつかんで... 2020.05.16 未分類