もうどれくらいの時間、貪られ続けているのかわからない。
アスカはまるで、獣だった。野生の狼だった。
「あ、ふ、……ぅん……っ。もう、やめ……」
「やめるわけねーだろ」
彼の熱い昂ぶりは衰えることを知らず、ずっとあたしの中に打ちこまれている。
気が遠くなりかけるとさらに奥を突き刺され、悲鳴を上げて目が覚める。
体のあらゆるところをねぶられ、噛まれ、吸われる。肌は赤く熱を帯び、あちこちに傷が刻まれた。
けれど、痛いばかりだった体内で、わずかな変化が起こり始めたのを、あたしは愕然と、自覚した。
じわりと、温(ぬる)いなにかが下腹部から広がる。
アスカの抽送にあわせて、くちゅ、くちゅ、と水音が生まれ始めた。
「雌豚のミコサマは淫乱だな」
耳朶をねっとりと舐めながら、アスカが言う。
「イきてぇんだろ?」
「……っ、ちが……っ。あぁっ!」
アスカの親指が秘所の花芯をひっかいた。電流が走り、体が弓なりに浮く。
「珠のような肌が土だらけになって、哀れなもんだ。今まで大事にされすぎてたんだよてめぇは。くだらない雌犬のくせしやがって」
熱杭を穿ちながら、親指で花芯をめちゃくちゃにこねまわされる。痛みの裏に、快感が走るのを、アスカは見逃さない。
片方の足首をつかみ、秘所を割り広げて、アスカは嗤った。
「イけよ」
容赦なく、的確に、アスカはあたしの最奥を抉るように突き刺した。
あたしは嬌声とも悲鳴ともつかぬ声を上げながら、気を失った。
*
ずぶずぶと、意識が沈んでゆく。
灰色の泥だった。
どこまでも落ちていった。
しかしやがてゆるゆると、光の帯が胸の中に入ってきた。
なんだろう、と思って引っ張ってみると、それはとろりと溶けて、あたしの皮膚と交わった。
それは、記憶だった。
かき回されて原型をとどめなかったあたしの脳内の、あのころの、記憶だった。